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ネッツ復活

「ネッツ復活」               

何なんだこの変わり様は?ネッツがヘッドコーチを変えただけで去年までの強かったチームに復活した。B・スコットヘッドコーチが解任され、L・フランクコーチが内部昇格した。ご存知の通りスコットコーチは毎年ドアマットチームだったネッツをプレーオフ・コンテンダーに変えた優秀なコーチだ。(2年連続ファイナル進出)今年は去年までの強さはないが、22勝20敗(1月26日時点)の成績でディビジョン1位を走っていた。

前年のファイナル進出ヘッドコーチがシーズン途中で、しかも首位なのに解雇されるなど異例だ。それでは、なぜ、解雇されたのだろうか?一説では選手との不仲が報じられている。特にチームの大黒柱のJ・キッドとだ。現にキッドは去年のFA(フリーエージェント)の際「監督を解任するか、俺を放出するかを選んでくれ」と言ったそうだ(本人は言っていないと言っている)。それから、K・マーティンも起用法に不満を持っていたそうだ。
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今年のネッツの不振は選手とコーチとの不仲が原因だったように思える。キッドはFG(フィールドゴール)成功率は低いし、パスミスが目立つ。それと「アッ!」と驚くパスが少なく、「何だ普通じゃん」というパスが多かった。だから、スティールされることも多かった。K・マーティンも去年まではアリウープを決めた時などは咆哮していたが、今年は喜びがなく目が死んでいた。その二人がコーチ解任後の試合で目覚めた。
 
今日は敵地でA・アイバーソン、D・コールマンを怪我で欠く飛車角落ちのシクサーズが相手だったが、それを差し引いてもネッツの強さが際立った。56対35と21点の大差がついた前半では、キッドとマーティンの活躍が目立った。キッドは得意のノールックパスを連発し、相手ディフェンスを翻弄した。マーティンはシュートを決めるたびに今までのヨウな雄たけびを上げ、コーチ解任の喜びを全身で体現していた。まるで「どうだ!スコット、見たか!」と言っているヨウだった。他の選手もゴール下で強さを発揮し、リバウンドをもぎ取りネッツ得意のファーストブレイクに繋げた。

後半はもう一人のエースR・ジェファーソンが爆発して、結局94対76でシクサーズを押し切った。キッドは13得点、10アシスト、マーティン13得点、ジェファーソン30得点だった。
 
しかし、コーチを変えただけでここまでチームは変われるものなのか。実際阪神の様に星野監督になって選手と監督の信頼関係が生まれ、負け犬根性が払拭されチームは優勝できた。スポーツはメンタルな部分に依存するところが大きい。プロ選手だって生身の人間だ。嫌いな上司とは仕事をしたくない。今シーズンのネッツを見ていてそう思った。まるで「お前なんか早く辞めちまえ。」と言っているようにわざと無気力にプレーしているように感じられた。今日の試合で更にその思いがひろがった。キッドとマーティンは本当にスコットコーチのことが嫌いだったのだろう。スコット解任後の最初の試合だった今日の試合で、二人は水を得た魚のようにコートを駆け回っていた。
 
これでネッツの障害は無くなった。チームのケミストリー(ここでは調和の意)が良かったころの状態に戻った。今まで通りキッドが七色のパス回しをして、マーティンがそれをダンクで決めて叫ぶ。この場面を数多く見られればファイナルにぐっと近づくだろう。





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